Human Life CORD JAPAN

企業理念へその緒が紡ぐ未来 
対談 01

日本のリーディングカンパニーとして、ゆくゆくは世界へ。

株式会社日本トリム 代表取締役会長 兼 CEO 森澤 紳勝氏

ヒューマンライフコードを設立する準備段階からずっとご支援いただいている株式会社日本トリム 代表取締役会長 兼 CEOの森澤紳勝氏。
ヒューマンライフコードを応援しようと思うに至った経緯やこれからのヒューマンライフコードへの期待など、代表の原田がお話を伺いました。

原田:ちょうど今から6年前の2017年2月から、トリムメディカルホールディングスの副社長としてヒューマンライフコードの設立準備をさせていただきました。初めてお会いした時になぜヒューマンライフコードに注目してくださったのか、なぜ原田という人物を信じていただき、背中を押してくださったのか、森澤会長の当時の思いをお聞かせいただけますか?森澤:トリムメディカルホールディングスが資本金の半分をもってヒューマンライフコードを設立したのが、2017年4月5日でしたね。
創業は無から有を作ること。これはとてつもなくエネルギーがいることです。それに値するような体力と情熱、加えて運を持っているかどうかが将来を左右します。原田社長はプレゼンテーション能力も高く、この人だったら事業ができる、無から有を作るエネルギーを持っているという直感を抱きました。当時40代半ばといういい年齢でもあり、「事業を始めるのであれば応援します」と言った記憶があります。

原田:日本トリムとしての信用はやはりとても高く、今でも覚えていますが、銀行を開設するだけでも私たちベンチャーは本当に大変でした。私はその時々に思っていることを常にノートに記していますが、一冊目の最初のページに「感謝」という文字と共に、2017年3月31日の銀行口座開設の明細書を貼り付けていて、この時の大変だった思いや感謝の気持ちを決して忘れないよう胸に刻んでいます。そして数日後の2017 年4月5日に、念願叶って会社の設立を果たしました。
森澤:私が日本トリムを設立した時も、銀行の新大阪支店に口座開設に行ったら「この辺りで会社をつくってもすぐつぶれるから」と断られ、本当に大変な思いをしたことを今でも覚えています。
先ほど、運を持っているかどうかという話をしましたが、運というのは人との出会い。どんな人と出会うかによって運が開ける。積極性と明るさがないと運は訪れません。原田社長には、それがあるように思いました。

原田:創業の経験も、社長の経験もない、人脈もお金もない、ないないづくしで始まったとは言え、捨てられているへその緒を困っている患者さんにつなぐ、当時はこの根拠のない自信だけでした。特にバイオベンチャーは5年経つと倒産する会社もたくさんあると聞きますが、森澤社長からつないでいただいたご縁から次々とヒューマンライフコードの事業に共鳴いただく会社、仲間、そして社員のみんなが集まり今があります。運があるかは分かりませんが、突破力を生み出す熱量と信頼を得る愚直なまでの誠実な心を持ち続けて今があるのかなと感じています。森澤:私が会社を設立した頃とは、時代背景がかなり違います。40年前は、一度事業が失敗すると非難され二度と立ち上がれなかった。ですが、1回失敗したくらいで事業が潰れてしまうような社会ではだめですよね。もう1回チャンスを与えられるような社会でなければいけない。近年はファンドができたり企業が投資をしたりするようになり、万一ダメになったとしても、そのことによって決定的なダメージを受けない社会にだいぶなりつつあります。今は時代背景も悪くありません。これまでやってこられたのだから、この先も永く事業を続けていってほしいです。原田:事業を運営していると思ったとおりにはいかず、ここまで決していい話ばかりではありませんでした。その度にぶれない軸を持ち、「謙虚でいろ、感謝しろ」という森澤会長からいただいた言葉を胸に、投資家から出資を何度断られても「ありがとうございます」と言い続け、ようやく認めてくださる方が出てきました。2019年の東京都ベンチャー選手権では都知事賞と最優秀賞をいただき、これまで投資家や企業に相手にされなかったのが、目を向けてくださるようになりました。そして先日、内閣府主催の日本オープンイノベーション大賞でこれまでの取り組みが評価され、厚生労働大臣賞を受賞しました。まだまだ失敗する方の確率が高い中で、社員、そして社員を支えてくださる家族の皆さんは不安に思っていることもあるかと思います。ですが、こういった賞をいただくことでヒューマンライフコードが社会から、そして国から認められていることを証明するきっかけになったと思うと本当に嬉しいです。

森澤:私が起業して一番苦労したのは、人の採用です。明日潰れるかもしれない会社にその人を採用して、自分はその人の人生を預かれるような人間なのか、そんな会社なのか、ものすごく悩みました。この人は私が採用しなければ他に行って違う人生を歩み、幸せになる可能性の方が高いかもしれない。本当にこの人の人生を預かれるのか、悩みに悩んだ苦しい日々でした。今は転職すること自体が悪いことではない時代なので、そういうことに悩む必要はあまりないのかもしれません。起業は、いろいろな意味で本当に大変なことです。創業してカタチを作って伸びていくのはより大変なこと。ですが、原田社長であればできると思います。ぜひ原田社長に実現していただきたいです。原田:ありがとうございます。事業を担うのは人でありますので、どんな人が入るかによって会社が変わってしまう。今でも人の採用は経営課題の中でも難しいと、苦労しているところです。今いる社員と家族が誇りに思ってもらえるよう、我々の創業期の目的である1日でも早い製品化に向けて、引き続き全力を尽くしていきたいと思います。 森澤:大変苦労しながら、治験段階に入っている。なんらかの賞をいただけるということは優秀である証であり、本当に喜ぶべきことです。これからの再生医療の分野を担うわけですから、まず日本のリーディングカンパニーになって世界に羽ばたいていけるような企業になってほしいと思います。そのためには、まずは製品を早く出すこと。そこで世に真を問われて一つのステップとなり、もう一段伸びていくと思います。その時期が早く来ればと期待しています。原田:最後に、社員にもひと言メッセージをいただけますか?森澤:絶対的な信頼を置ける人がいると経営者は楽。そういう人がいないとできません。絶対的に信頼できる人が何人かいてほしいし、原田社長も社員に対して信頼しなければなりません。創業とは壮大なこと。お互い覚悟を決めて、やれることは全部やる。希望どおり上場できて、再生医療のリーディングカンパニーになっていく道筋ができたら、社員のみなさんはすごく嬉しいと思います。その時を目指して、お互いに心を一つにしてやっていこうという信頼関係を構築することを大事にぜひ頑張ってください。

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